2019年07月22日

ねらわれた学園(眉村卓)/一人で初めて地域の図書館に行って借りてきた!


講談社青い鳥文庫
ねらわれた学園(新装版)
眉村卓
絵:れい亜
1973年 刊
1976年 角川文庫 
2003年7月15日 第1刷発行
2012年9月25日 第9刷発行
2019年2月15日 新装版発行
講談社


学校帰りに地域の図書館に立ち寄って子が一人で借りてきた(記念すべき?)初めての本3冊のうちの1冊。

「はやく読まないと明日、返しちゃうよ」と嬉しそうに言うので、急いで読んだ。面白かった。

子は「面白いと言えば面白いんだけれど、最後がちょっと広げすぎ。大げさすぎてちょっとね。」とのこと。

私も大昔、学生時代に眉村卓を読んだ時に子と同じような感想を持った。大ファンが友達にいてどんどん貸してくれるのだ。なんせ多作な作家なので膨大な量だった。その中にこれがあったかどうかは覚えていないのだが、とにかく文章が読みやすくてつるつると読めたことだけが印象に残っている。

映画やテレビドラマ、アニメにもなっているんですってね。大人になって読んでみると、とても深いテーマが隠されているのがよくわかって心底ぎょぎょっとした。ナチスドイツや共産圏の粛清、白人によるジェノサイドなどが身近に起きたとき、自分はどうやって自分の自由を守ればよいのだろうかと、私はなぜか小さいころから考えていた。

こういうことがどういう構造で起きるのか、どうやったらかろうじて抵抗できるのかのヒントが満載なのだ。

「理不尽な力で、一見理屈に合っているようなことを押し付けてくる〜いつの時代、どんな場合に出も、長い準備期間をかけてひそかに用意され、一挙に表れて、われわれを制圧する。それが組織化されているものであるがゆえに、あと、長く、猛威をふるうのだ。」
「このあいだまでと同じような、あるいは似たことが、これからもまたあるんじゃないだろうかって気がするのよ。そう思うと、これからの、死ぬまでの一生が、変に長いような感じがする。」


これらのセリフを読んでいると「ぼくらの(七日間戦争)シリーズ」に似た学生運動の埃っぽい空気がまといついてくるのだけれど、心理であることは確かな気がする。

今年に入ってからの出来事なのだが、大昔からの友人が唐突に勧誘をしてきた。それも、私の中に誰かに対する妬み嫉みなどの暗い感情はないのかと探るところから話が始まった。もしもそういう話題が机上に上れば「そうよねぇ、いやよねぇ、そんなのは粛清しなきゃ!団結しましょう!あの組織を乗っ取るのよ!」と話が展開したのだろうと、後になって気が付いた。

問題はそのあとだ。勧誘を断った私に対して報復を始めたのである。と同時に本格的に人心掌握に乗り出した様子である。その精力的な様子は私から見てもとても楽しそうでどんどん人が吸い寄せられていっている。

もっと記憶を遡ると、子の幼少時にもこのような出来事はそこかしこで起きていた。ボス候補はかならず一本釣りから始めるのだ。こちらに弱点はないかとさぐるところから始まるのである。弱点を見つけたら「そうよね、大変よね、心細いわよね、大丈夫よ、私が守ってあげる。私が悪者になればいいだけなのよ。安心してついてらっしゃい」という言葉が続くであろうことが予想された。弱点が見つからなければトラブルを起こして窮地に陥れようとする。そして助けてあげて恩を売る。こういうボスの出現のためにクラスでもお稽古事でも緊張の走る時を過ごした。これがいわゆる勢力拡大をもくろむボスママ集団の弊害なのかも。

もしもこれが学生時代で、自分の教室で起きたことだったら?と考えたら今のようにただ見ていれば?という選択肢は危険だということがよくわかる。

まさに、作者のおっしゃっているとおり、永遠のテーマなんだなぁ。だからこそ、延々とリメイクされているんだね。


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ねらわれた学園 Wikipedia → こちら












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posted by kaho at 02:00 | Comment(0) | YA文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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