2018年03月30日

ファオランの冒険5旅する仲間たち/神秘と伝統と秩序を重んじる世界の地が揺れ天地ひっくり返る


ファオランの冒険5
旅する仲間たち
キャスリン・ラスキー
中村佐千江 訳
Richard Cowdrey 絵
2014年6月20日 初版第1刷 発行
メディアファクトリー

THE WOLVES OF THE BEYOND #5 SPIRIT  WOLF
2012 by Kathryn Lasky

ファオランの冒険の物語は、足元が揺れることから始まっている。ファオランは捨てられたとき、氷にしがみついて、サンダーハートの足にしがみついて助かる。サンダーハートとは地面が揺れて、はぐれる。そして、夏に冬の嵐に襲われたこの地に、大地震が襲う。

巨大な氷河がものすごい速度で流れ、氷には亀裂が入り、ありとあらゆる命を奪う。が、小動物があぶり出される。生き残ったオオカミたちは飢えを凌ぐことができるようになる。

生き残った仲間たちが次第に集まる。ファオランを先頭に西を目指すことになる。

それは、かつて西から東に移動した先祖たちの逆をたどる道となる。

珍しく「著者あとがき」がある。ウィリアム・バトラー・イェイツに影響をうけたことが書かれている。イェイツの「不滅の魂」の概念がイェイツの「複雑な哲学体系の一部をなしている」とあり、「長年にわたってイェイツの哲学に魅了されてきた」ので、本著で「不滅の魂」を扱うことにしたのだそうだ。が、「本著での『不滅の魂』はイェイツの理論とはまったく異なる」のだそうだ。

今回のこの巻は個人的にはとても読みにくかった。文章が長くて、概念的すぎて、なにがいいたいのかわからなくなる場面が多かった。地震によって足元が揺れ、見慣れた世界が天地逆さになって崩れ、何代にも渡って保たれてきた理にかなった秩序がなくなった。拠り所が消えた世界を描くには、最適な混沌さだろうとは思ったのだけれど。なので、意図的に難しく概念的にしたのかもしれないとは思ったのだけれど。

本編である「ガフールの勇者たち」の2巻目を読んだときに感じたのと似たような気分になったのは確かだ。読むスピードも自覚できるほど落ちた。翻訳者が原作に忠実に約しているのならば、原作が抽象的なんだろうな。フクロウがラディカル、幽霊さえも科学的だとしたら、オオカミは神秘主義であり、レジェンド好きだ。そんな彼らの世界を描いているのかもしれない。けどまァ、繰り返しになるけれど、読みにくかった。

子がこの巻で挫折しなければよいのだけれど。なんて心配していたら「ガフールの勇者たち」の第2巻のときのように、「面白かったけれどなにか?」みたいな反応をされるかもしれないので、余計な心配をしないことにした(笑)(笑)(笑)。

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posted by kaho at 02:00 | Comment(0) | ファンタジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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