2017年06月26日

ぼくらのモンスターハント/「ぼくら」シリーズ横浜開港篇2 初めて読んだよ、お〜面白かった


「ぼくら」シリーズ 横浜開港篇2
ぼくらのモンスターハント
宗田 理
2009年4月20日 第1刷
2009年6月5日 第2刷
ポプラ社

子が借りてきた3冊目の「ぼくら」シリーズ。子よりも先に読んでしまった。わたしとしては初めて通読、読了した「ぼくら」シリーズとなる。

横浜開港篇の2巻目。3巻目にしてシリーズ最後の巻が、このあいだ子が借りてきた「最後の聖戦」となる。想像するに、横浜開港篇の1巻目が「あの」事件の詳細なんじゃないかと。

さて、面白くてのめり込んで読んでいたのだが、ふと、ページが吹っ飛んでいるんじゃないかという感覚に襲われて綴じ代を確認したり、飛ばしてしまったのかと戻ってみたりしてしまった。2巻目の主人公(だと思いながら読んでいた)を押しのけて、(おそらくは)1巻目の主人公たちがなんの前触れもなく前面にいきなり現れてきたような気がする。しかも、摩耶と彩子はいつ友達になったの?とか。彩子がなぜ読めるの?いつルールが変更になったの?とか。まさかと思うけど、読者を置き去りにした?

テレビ連続アニメを数話抜かしてしまったような気分。まぁ、前後から推測すればすぐについていけるので良いのだけれど。あるいは1巻目から順に読んでいれば、大丈夫だったのかな?とか思いながら。

大人と子どもをあざとく分けてしまおうとしている感がある。この「感」が、このシリーズの通奏低音なんだろうか。

社会の枠にはまり切れなかったりはじき出された大人たちの力を借りながらも、子どもたちが既存の社会に影響を及ぼしていくのは確かに痛快なんだけれど。やりすぎると、自分たちが大人になった時に所属する場所がなくなるよ。自分で自分の未来を破壊してどうするのってハラハラするのは、そういうことをしてきた人たちのいつまでも続く適応の悪さや苦悩を見てきた大人だからか。

子の場合、「やりすぎだよね」とか「やばいよ」と考えながら読むようだ。

反抗期というのは、さなぎの中にいるようなものだねぇ、外からは固いカラに包まれていて、触ると一触即発みたいな危険物に見えるけど、中はドロドロ。すべてが解けていて形になっていない。下手な扱いをすると、変態しそこねる。本物の危険物だ。

生物ってすごいね。そうやっていろんな危険を潜り抜けて無事に大人になるんだね。生まれてくる前から危険だらけであることを、塾で教わってきた子が、ものすごい発見をしたように目を輝かせて、教えてくれた。

今ここにいることがどれだけの奇跡なのか。子が塾に行った一番の成果は、そのことを教わったことだったなぁとしみじみと思い出した。


そのことに正面衝突しなかったところにこの本の違和感があるのかな。前半を前半のまま突き進んでいたら、えぐい世界が広がったのではないだろうか、と。「獲物」という表現に主人公の性格を見誤っていたんだろうかと、自分に違和感を覚えたあたりから、置いてけぼりにされた感があるというか。

その考え方は危険だよと、折り目正しく諭すことのできる大人がどうしても登場しないというか。

危険をはらんだままなのに、なんとなく平和に大人になっていくのであろう未来が見えてよけいにハラハラするというか。

魔法のせいにして健全に終わったから文句を言う筋合いもないのだけれど。

なにに反発して何をしようとしているのか、ただのゲームなのか。それにしてはえぐいというか。いや、ゲームだからえぐいのか。面白くて一気に読んでしまったのだけれど、何を読んだのか残るものが少なくて、えぐい気分だけが残って、放り出された感半端なくて、不思議な気分。みんなで何かやって達成して、そりゃ楽しいだろうけれど、やっていることそのものも悪くはないけれどその意識で大丈夫なのかしら、みたいな。

すれすれの。

子はどんな感想を持つのかな。


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posted by kaho at 02:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | YA文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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