2016年09月07日

尾木ママの10代の子をもつ親に伝えたいこと/子が離れていくのを実感するから予習


尾木ママの10代の子をもつ親に伝えたいこと
尾木直樹
PHP文庫
2014年4月21日 第1版第1刷

数ある尾木ママの本の中でどうしてこれを買ったのか、全く覚えていない。本棚に平積みの山積みからずれ落ちてきた。こんな本を持っていたんだ、と気が付いて手に取ったら最後、一気に読んでしまった。

子育てを始めてから、いろんな人のいろんな本を手にしてきたけれど、子を持つ女の人の本はその人がどれだけ子育てにかかわったかによって内容が微妙に異なるし、男の人のそれは社会的にどんな立場から子供たちとかかわってきたかという視点が違っていてみな面白い。

尾木ママは文章がとても上手で、読んでいると心地が良い。力量の高い優秀な先生に一方的にじゃれついて甘えている女学生のような気分になってくる。実際そんな存在の先生だったんじゃないかという気がする。

一般的な日本人と視点の異なる点は、グローバルであるということだ。そして、未来を見据えているという点かもしれない。教育界の最先端だ。

最近は特に、子どもを保護することばかりに長けた小学校や近隣の大人たちにうんざりしていたところだった。口うるさいどうでもよいお小言を頭からシャワーのように浴びせる大人たち。事細かい規則とどうでもよいスローガンを押し付け続けて何かをしているような気分になっている小学校。単純作業に秀でた子供を量産したいのか?と邪推したくなるような単純作業満載の宿題を大量に処理し続けるのを目にする毎日に心底うんざりしていた。

子どもが自らの主体性を発揮できる場所はどこにあるんだろうか。

尾木ママの今回読んだ本は10代の思春期を書いたものなので、小学生は関係がない。が、それでも、尾木ママが小学生の先生をしていたとしたら、主体性について本能的に尊重したことだろうと思われる節をそこかしこに触れることができる。こういう先生に中学、高校時代に触れることのできた生徒たちは幸せだろうなぁ。

さて、内容だが、裏表紙にこうある。
「ケータイ、スマホ、LINEなどの影響で、子どもが多くの情報に触れたり、友達と常につながってしまうことが、10代の子をもつ親の不安をいっそう強くしています。本書は、人気の教育評論家が、〈性の問題〉〈いじめ〉〈親子の適度な距離の取り方〉など、10代特有の問題について、親が今日からできる対策をやさしくアドバイス。思春期の子をもつ親の心のモヤモヤが晴れる一冊です。文庫書き下ろし。」


最先端を行く人たちの、時代の流れを嗅ぎとる能力というのは、すごい。

小学生の我が子に付き合って、同じ本を読み、同じテレビ番組を見ていると、しんどいと思うことが時々ある。楽しいからやっていることなのだ。でも、たまにしんどい。自分の育った時代を置き去りにし、現在の自分の年齢の人たちがどっぷりと浸かっている世界にも背を向ける形になっているから、かもしれない。自分がどこにも属性のない中途半端な存在になりつつあることが自覚されて、その所在感のなさに大げさでなく戦慄することがある。

だが、それでよいのではないか?と、この本を読んで思ったのだ。中途半端な所在のなさは、副産物なのかもしれない。時代の流れが速すぎて、価値観が揺らぎ、経験が役に立たなくなっている今、どうしたもんだかと思っていたのだが、このまま、子どもの触れる世界に触れ続けて、これからの世界をどうやって生き抜いていくかを子と一緒に考えたらよいのだ。自分もそうだが子も年齢が上がるにつれて、ますますしんどいなぁと思うことが増えたのだけれど、それでよいのですよ、と言ってもらえたような幸せな気分になってきた。

「子どもは大人の尊敬すべきパートナーなのです。」(内容文より抜粋)




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尾木ママの 10代の子をもつ親に伝えたいこと (PHP文庫)

Kindle版が600円、文庫が670円。






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posted by kaho at 05:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 育児書&教育書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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